雑記+ブックレビュー

書評というほどのものはありません。読んだ本に絡めて、日々思うことなどを書いていこうと思います。

ムージル著作集 第7巻 小説集

「ムージル著作集」なるシリーズを本屋さんで見つけたのですが、全7巻のうち5巻までが「特性のない男」という未完の長編小説です。
本当は「特性のない男」を読んでみようかと思ったのですが、肌に合わない場合さすがに辛いので試しに比較的短い作品が納められている本書から手を付けてみました。

著者デビュー作の「テルレスの惑乱」は、大学入学前の思春期の男子学生が学ぶ全寮制の学校が舞台の物語です。
主人公テルレスは、一緒に行動を共にすることが多い上級生二人によるいじめを見逃すことができず、いじめの対象となった学生を助けます。
いじめには直接的な暴行以外にも性的なものも含まれるのですが、テルレスは逆にこのいじめられっこに迫られて性的な関係を結んでしまいます。
この間の少年時代と青年時代の境目にあるテルレスの頭の中が詳細に描かれるのですが、なかなかついて行くのが困難な小説です。
本書に収められている作品すべてにいえることなのですが、登場人物が現実であり得ないほど難解な会話を延々と続けます。
あまりにも哲学的で、しかも着地点が全く見えないために私の理解力ではよくわかりませんでした。
魔の山」でも状況が似ていたことをを考えると、当時のドイツ文学ではこのような難解な議論が流行していたのでしょうか。
「特性のない男」を読む気にはとてもならない作品でした。
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  1. 2018/02/25(日) 23:44:00|
  2. ★★★
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