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雑記+ブックレビュー

書評というほどのものはありません。読んだ本に絡めて、日々思うことなどを書いていこうと思います。

銀婚式

ある男性サラリーマンの流転の半生を題材にした小説です。
海外赴任中に妻の体調不良を見抜けずに離婚、その後勤めていた証券会社が倒産して順調なエリート人生が狂い始めます。
転職先の中堅証券会社でもうつ病を発症し、その後田舎の新設大学の教諭として雇われますが、そこは名前さえかければ入学できるような無名の大学でした。
ままならない人生ながらも、その場その場で精いっぱい生きようとする中年男性が描かれています。

主人公の高澤は、絵にかいたようなエリートです。
まじめで責任感もあり、頭もよく職場での人望もあるようですが、彼が米国で奥さんにした仕打ちは心配りに欠けているのでしょう。
しかし、私が高澤の立場に立った時に、もう少しましなことができたかといわれると自信がありません。
高澤の心配りのなさは致命的なものでしたが、それにもかかわらずよくあることのように思います。
しかし、その後勤めることになった新設の大学で出会った若い秘書の女性と恋仲になるのは、あまりよくあることではないでしょう。
このあたり、男性の夢見る都合のよい物語の類型を踏襲しているように思います。
驚いたのは、このような男性視点の物語を書いたのが、女性作家だということです。
相当、読者層を意識して物語を作っているのだなと思いました。

冒頭近くに、9:11のテロの場面が重大な事件として使われています。
私は当時学生だったのであまり9・11の本当の意味を体感できていないのですが、当時アメリカにいた人にとっては世界が変わるほどの衝撃だったのでしょう。
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  1. 2017/05/14(日) 18:57:16|
  2. ★★★★
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  4. | コメント:0

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